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 拘束改造人間 仮面ライダーキャバ  誕生前夜編
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lkijlopooioio.jpg  ある記事より

  男性の脳の中では、性的興奮と攻撃行動が密接にリンクしています。ニューヨーク大学の研究チームが、ネズミを使った実験でこのことを明らかにしました。
  ネズミでの実験結果ですが、人間の脳内でも同じようなことが起こっているのではないかと考えられています。
  ネズミの脳内には、暴力行為の原因となる神経細胞があり、これを刺激するとすぐにネズミは攻撃的になって、オス・メス関係なく攻撃し始めます。
 そして、その攻撃細胞と、セックスを誘発する神経細胞には、共通点が多く見られたとのこと。
  研究チームのリーダーは「セックスと暴力行為は回路を共有している。セックスは暴力の回路への通過点のようなもので、セックスできる可能性がある異性が周りにいると、積極的に暴力行為の神経回路を封鎖しようとする」と述べています。
  さらに、セックスと攻撃の神経回路が混乱してしまいそうなとき、それを制御するための細胞もありそうだとか。この仕組みにより「欲望のままにセックスする」「欲望のままに暴力行為をしてしまう」ことを防止しているのですね。

  ところで、ある種の女性に対しては、男の暴力的な行動がむしろ男性的な魅力をアピールすることにつながり、かえってそんな女性の心をつかむのに有効でなくもないのです。
  「自分がMかな?」と感じている女性の皆さんは、こんな簡単なワナにかからないように気をつけてくださいね。どうしても「欲しく」なったら絶対安全chikaニューハーフ女王様にご一報を(笑)。
 髪の毛掴んで、顔面に唾吐きかけてその後たっぷりベロチンポで慰めてあげますから。
  でもこの学説だとマゾ女装子さんの立場はどうなるんだろう?

  今日は、この前のエントリーに登場いただいた会員さんと一緒に作ったロールプレイシナリオの紹介です。
 仮面ライダーの改造シーンとBDSMの融合なんですが、基本、ライトしてるのはchikaなので、ギチギチ拘束ボンデージの 雰囲気は「男女獣・緒羅竜児」に近いものがありますね。「男女獣オラ竜」の方もご興味があれば是非ご覧下さい。


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Let's Go RiderKick 2011 (DVD付)


g0G1qeqoaf.jpg  私の首には、幅広の薄い革を幾重にも張り合わせた分厚いベルトが、ギチギチと巻き着けられている。
 そしてその首輪の飾りバックルには金属で出来たKの文字が。 
 Kは私の名前の頭文字だ。
 更に、この首輪は首の後ろにある頑丈な留め具によって固定されている。
 このベルトが私の首を締め付け、首を回す事はもちろん、息をすることも困難にしており、私の息遺いを浅く短いものにしていた。
 その他、身体に着けられた分厚く固い漆黒の革製コルセットは、装着時の苦しさに泣き叫ぶ私などお構いなしに思い切り締め上げられ固定されたものだ。
 あれから何日経ったのかも、覚えていない。
 私の体は、もう既にこのコルセットの圧力に抗うことを止め、日にわずかずつ増し締めされていくことに耐えているだけだ。
 ウエストが、痩せた女性ほどの腰回りになって、かなりの日が経ったように思う。
 首に巻かれたベルト、いや首輪だが…の喉元のKの文字の下には、容易に動く事の無さそうな金属性の輪が設けられ、そこに飾りではない頑丈な鎖がつながれている。
 そしてその鎖の端は、私の右腕を絞り上げている女の腰に巻いてある幅広ベルトの留め具に、がっちりと留められている。
 首輪とコルセット、これが私に与えられた(コックサックをのぞく)全ての「衣服」だった。


 今、私は両の腕をそれぞれ「蜂の調教師(蜂女)」と称する女たちに、きつく締めあげられながら、いやいや引き摺られるように歩いている。
 抵抗はしていない。出来るとももう思っていない。
 ただ体が動いてくれないのだ。
 『女ノ石』を腹部に埋め込まれた上の長い監禁生活による衰弱に加えて、私がこれから連行されるのがショッカー本部に存在する究極の改造室「ウルティメイト・チャンバー」だということを聞かされた精神的な動揺が大きい。
 その部屋に入れば、どんな意志堅固な人間でも一週間もすれば、従順な奴隷に改造され出てくるという。さらに適正のある奴隷は、身体改造を施されショッカーの人間兵器となる。『女ノ石』の事を考えれば、私が身体改造を施される可能性は大いにあった。
 その恐怖で、私は自分の身体に残っていたなけなしの「希望」を蒸発させられてしまっていたのだ。

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 私は二人に、両の腕を絞り上げられながら、その部屋のなかに引きずられていく。
「ウルティメイト・チャンバー」は四方を石造りの壁で囲まれていて、石組の表面はびっしりと苔に覆われていた。床を踏む私の素足にはひんやりと湿った石の感触が伝わってくる。
 天井には縦横にレールが何本も走っていていくつものホイスト(巻き上げ鎖付きの鉤)がそれぞれにぶらさがっている。
 そして私の目を奪ったのは、天井からぶら下がっている中身のぎっしりと詰まった幾つもの黒い革袋だった。
 それらは縦横に幾重にも皮帯が掛けられ、レールからぶら下がるホイストに吊られてゆらゆらとゆれている。
 その一つを、黒いタイツ姿の女戦闘員達が三人がかりで降ろしていた。
 私を連れてきた黒光りする体表を持った蜂女達は、何も言わず黙ったまま私を引き据えてその様子を見ている。
 私もそれから目を離すことが出来なかった…。
 引き下ろされた物体は、その上に執拗なぐらいに幾重にも掛けられたベルトが解かれ、編み上げられた革紐が解かれていく。
 やっぱり!私は総毛立った。一気に血の気が引いていくのが判る。

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 革袋の中身を予想はしていたのだけれど、余りの恐ろしさに理性がそうであるという事を否定しているのだ。
 編み上げられた合わせ目をすべて解かれ、おぞましい形をしたハーネス付きの装具から引き摺りだされたのは紛れもなく女性の「形」だった。
 しかもそれは、この黒い革鞘から取り出されても、未だ黒い革のなかに覆われていたのだ。革による執拗な拘束、第二の拘束の「形」は、細長い一本の密着する革袋だった。
 その袋は、僅かに腕を通しているところだけが(おそらく)後ろ手に飛び出している他は、一つにつながったぴったりとした人がたの筒状になっていた。
 正面は編み上げになっていて、その紐を通す穴の列は爪先から首までつづき、彼女の頭を締め付けている革製のマスクの下に消えている。
 マスク?いやマスクとは言えない。

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 …そ…んな……
 昆虫の頭部と人の頭が融合したようなキメラを形取ったそれは、彼女の顔面だけではなく、彼女の首から襟口までをすっぽりと覆い、その下の顔の形が歪んでいるのではないかと思えるほどに幾重にもベルトが巻かれ、彼女の顔を締付けているのだった。
 もはやマスクなどであるはずもない。きつすぎる怪物の顔をしたヘルメットだ、それも拷問の為の器具でしかない代物、、。
 腕を締め上げている袋状の部分も後ろは編み上げにされており、その腕を痛々しいほどに歪めぴったりと身体の側面に締め付けている。
 頭をすっぽりとおおう革製のヘルメットは、肩の高さまでおよんで首を締め付け、さらに彼女の体を覆う狭窄衣のそこかしこに設けられた留め具は、いくつもの革帯が繋げられていた。
 女達が手早くそのヘルメットを外すと、その昆虫人間の頭の中から女性の頭部があらわれた。
 何故かぽっかりと痴呆にされたかの様に開かれたままのその口から弱々しいうめきと夥しい涎が零れる。
  ……ああ…神様…なん…て……ことを……
 私は居もしない神に祈った。
 髪はべっとりとまとわりつき、頬はげっそりとこけ、顔色は蒼白というしかないくらい真っ白だ。そして彼女の目にはまだ革製の目隠しがほどこされている。
 その目隠しが外される。
 目に当たる部分には何かしら粘着物がべっとりと張りつき、目隠しが容易にずれたりしないようになっているらしい。

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 「ほら!目を開けなさい」
 ひときわ背の高い、蜂の調教師の長らしい女性が命じる。長は、他の蜂女達のコスチュームと違って尻尾が生える尻の位置に、蜂の針を模した巨大なペニス模型が突き出している。
 「…ぁ…は…い、ご…ひゅ…人さま…」
 呂律の回らない絶え絶えの声で彼女は応え、弱々しくまばたきしながら眩しそうに目をあける。
 「ふふっ、良い子になったわね……。いいでしょう。さあ連れて行きなさい。」
 蜂女の長は二人の戦闘員に命令する、そして、「次はこのオンナの格好をしたみっともない奴隷男の装具を用意なさい!」と私を指差しながらそう付け加えた。
 腰が砕けるように立っていられなくなる。
 足元の地面が崩れていくような気がした。
 崩れ落ちそうになる私の両脇を抱える女戦闘員達がくすくす笑っている。
 そして、先ほどの囚われの奴隷女が私の前を引き摺られていく。
 その目が瞬間、私の目を捉える。
 私に救いを求めているとも、私を哀れんでいるとも見える目だった。
 すれ違いざま彼女は「運がよければショッカーの幹部になれるわ……」呂律は回らないながらも、そんな言葉を私に投げてよこした…。
「究極の改造室」、私はその本当の意味を目のあたりにして、全身がガクガクと震え出した。

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「いやあああっ!!」
 腹部に埋め込まれた『女ノ石』の力が発動し、今の状況に共振している。絶対に射精しないペニスが強く疼きながら勃起してコックサックの中で悲鳴を上げている。どうしようもない恐怖が私を突き動かしていた。
 口とペニスで悲鳴を上げ、四肢を振り回し遁れようともがく。
けれど、
「っ?!…アグゥゥッ!!」
 いきなりがくんと喉元に何かをぶつけられたような痛みと力で、チェーンごと引き倒されてしまった。
 喉の痛みに思わずうずくまり、激しく咳き込む。
 くすくす笑う蜂女達にのしかかられ、私の自由が奪われていった。
 体の後ろで手のひらが合わさるように縛られる。
 足首には幅の広い硬いベルトが着けられる。
 私の首元に繋がれた鎖が天井から下がるホイストに繋がれる。
 息を整える事も出来ないうちに、首の後ろにも鎖が繋がれホイストに掛けられた。
 ジャラジャラと音をたて二つのホイストが巻き上げられていく。

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「いやぁぁ…っ!……っぐぅ!?」
 僅かでも身体を動かすと息が詰まるほどの高さだ。
 瞬く間に私は両手両脚の自由を奪われ、爪先立ちの身動きができない状況に追い込まれていた。
 そして、「それ」が運ばれてきた。女を哀れな芋虫にしてしまう装具が、「おんな」という肉を詰め込むための革袋が……。
「それ」が私の足元に置かれると、二人の蜂女が私の体を抱えあげる。
 暴れようとした途端にその二人はそのまま一歩後ろに下がった。
「…っぐゥゥ…ッ……!?」
 たったそれだけの事で私の首に着けられたベルトは容赦無く食込んできて、私にそのまま暴れる続ける事を諦めさせる。
 涙が私の気持ちを無視してボロボロと零れていた。
 そしてもう一人の蜂女が私の脚先をその装具の中へと滑り込ませる。
「…?!」
 冷たい石ばかりを踏んでいた脚には、その中は暖かかった。
 けれどどんな衣服とも違うその内側の感触に、何かが肌から染み入り背骨の芯をざわりと撫で上げられたような気持ちもした。

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「うっ、ううっ」
 噛みしめた唇からうめきが洩れるのも止められない。
 足元に蜂女達がしゃがみ込み、その紐穴に細く長い革紐を通している。
 キュッキュッと革同士が擦れ合う音とともに、今までコルセットで嫌と言うほど味あわされた革独特の有無をいわせぬ圧力が、今度は足元から這い昇ってくる。
 私の後ろでは私の自由を奪うためにさらなる作業が続けられていた。
 指に絡み付いてくる紐の意味が、最初はなんだか判らなかった。
「ひっ!?」
 その意味を知った時、私の喉が鳴らした音はそんな感じだったろう。
親指と親指、人差し指と人差し指の組み合わせで全ての指が結び合わされている。
 それもそれぞれの指の付け根だけではない、おそらく指の中ほどと先端近くまで。
 作業は私の上半身へと移り、私は今まで身につけていたコルセットから開放された。
「…っ…っふぅ………」
 強烈な締付けから解放されて、久しぶりに肌に触れる空気は、少し冷たかった。
 思わず身体が震えた。
「ふふっ。この変態。寂しいんでしょ?心配しなくても、お前の淫乱膚が満足するように、もっと凄いのを着せてあげるわ。」
「なっ!?…あぐぅぅぅぅっ!!」

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 蜂女の長のとんでもない台詞に抗議しようとしたが、縛られた両手が後ろへ高く持ちあげられ、喉が塞がれた。
 私の腕が、この装具の唯一分離した部分へ押し込まれていく。
 襟元の金具が私の首に巻かれた幅の広いベルトの金具に繋がれていく。
 カチャカチャとさして大きくはないはずの金属が触れ合う音ががんがんと頭の中に響く。
 …もう…逃げられない…
 目の前が真っ暗になっていく。
 カチンとやたら大きな音が私の運命の扉が閉ざす音のように聞こえた。
 私は先刻の女性が着せられていたものと同じ装具のなかに押し込まれてしまったのだ。
 私の身体は、強固な皮革の檻の中に閉じ込められてしまった……。


c51cmn00073pl.jpg  蜂の調教師の一人は私の爪先からぐいぐいと革紐を編み上げていく。
 背後では、手のひらをあわせた形で装具からでている袋状の部分に押し込まれた私の両腕を、もう一人の蜂女が同じように編み上げの作業をしている。
 キュッキュッという音とともに腕も体も強烈に締め付けられ、異様な感覚が私の全身を覆っていく。
「あっ、あっ!」
 一目ごとに私の口からは喘ぎとも呻きともつかない声が洩れていく。
ずっぽりと黒い革に覆われた私の身体の首から下は、はちきれんばかりにきつく締め上げられた。
 膝は左右一緒に、しかも浅くしか曲げられず、もちろん歩くことなど出来ない。
 腕は体の後ろで惨めに歪められてぶら下っていて、もうその感覚も薄らぎ始めている。
 胸まわりも肋骨がきしむほどきつく締め上げられたが、両胸のふくらみにあたる部分には「まち」が設けらられていて、『女ノ石』の力によって膨らみを持った乳房が押し潰されるようなことはなかった。
 しかし、その代わりにその周囲にはまわりの肉を集めて胸を絞りだすように細工が施されており、私の胸はその「待ち」をいっぱいに満たした。拘束による女性乳房成形だった、、。
 この装具はどうやら私がここに攫われてきた時から私用にあつらえられていたらしく、完全に私の体を覆い尽くし、しわも隙間もないように仕上げられていた。
 私の体はまるで良く出来た鞘に収められたナイフのようにぴったりと皮革の壁に覆われてしまったのだ。
 蜂女は部屋にしつらえられた戸棚から革製の器具を取り出してくる。
  「ひ…っ…」
 余りに禍禍しい気配に悲鳴が零れてしまう。
 多分、皮革で作られたマスク。それもすっぽりと首から上を覆い尽くすようなヘルメットとも言えそうなもの。拷問具。
 それは先の女性が着けられていたものと同じ造りのもので、美しい女性の顔を模し長期にわたって着けさせても装着者の顔を歪めにくくしているらしい。
 造形自体はグロテスクなくらいエロチックな美貌を持っている。
 淫蕩に溶ける唇と魔女のようなきつい目と革に刻印された柳の葉の眉。肉腫の細かな畝で覆われた頭髪部分。
 ヘルメットは後ろ開きで、幅広のネックピースから頭頂部へ向かってやはり紐を通す穴が設けられている。
 犠牲者の頭部をきつく締め付けられるようになっているのだろう。
 ストラップやフックで固定できるようにもなっているのか、その他にいくつものリングが設けられている。
 その開口部が私の眼前で大きく口をあけた。
 その向こうにそれを持つ蜂女の長の顔がある。
 その顔には無慈悲な微笑みが張り付いていた。
「お前に合わせた特別製だよ。淫乱なお顔が、よーっくお似合いだ。」
b51cmn00073pl.jpg「……い…や、いや……」
 私は無意識に駄々っ子のように首を横に振っている……すでにひ弱な女そのものの仕草だった。
 蜂女の一人が私の耳のなかに何かやわらかいものを押し込んだ。
 もう一人の蜂女は真っ黒のべっとりしたもので私の両目を塞いだ。
 何か幅広いものがその上に巻き付けられ、頭の後ろできつく結び合わされる。
「いやああぁぁぁぁぁっ…っむゥゥゥゥゥゥゥ?!」
 暗黒と静寂のなかで私は恐怖の叫びを上げた。

 その瞬間何か巨大なものが口のなかにねじ込まれて来た。
 とっさに口を閉じようとしたがすでに遅く、その革で覆われた物体は私の舌を押し潰しながら喉元まで侵入してきた。ああこの懐かしい形状。『女ノ石』を腹に埋め込まれてから何度も抱かされた男達の持ち物。
 でも男のペニスとは少し違う。
 男の身体を循環している血液が満たされた肉ではない。
 もっと凶暴な何か。革製のペニスギャグとして使われているが本来の正体はもっと別のものなのだろう。時々それは自分自身で蠢動した。
 唇が別の何かに触れ、真新しい革の匂いが鼻を突いたとき、私は自分があのおぞましい装具のなかに捕らえられたことを悟るしかなかった。
a51cmn00073pl.jpg  …死ぬ…死んじゃう…殺されちゃう……『女ノ石』が生み出した恐怖が拡大する。
 息が出来ない。目茶苦茶に暴れようとしたが、私にできる事は 僅かな隙間の中で、首を振る事ぐらいだった。
 そんな抵抗さえも幾つもの手に押さえ付けられ、女のように長く伸び始めた私の髪を装具のなかに押し込んでいく。
 何かが首に巻き付けられ、四つの留め具を次々に固定していく感じは何となくわかった。
 頭が後ろから押さえられ、左右に小さくゆさぶられる動きとともに、キュッキュッというあの音が体に伝わってくる。
 その一動作ごとに顔面を、頭部を締め付ける力が強くなっていくのがわかる。
 その感覚が後頭部を這い上がっていく。
 首から上全体までもが包まれていってしまうのが判る。
 やがてわたしの顔も頭も全体をあの有無を言わさぬ圧力が覆い尽くしていた。
 編み上げの作業も終わったらしい。
 口の中はヘルメットの内側に取り付けられた革製の詰め物がきつく押し込まれ、私の喉からはわずかな呻きしか出なくなった。
 両目も完全に塞がれ瞼を動かすことすら出来ない。
 耳に詰め込まれたやわらかな物体と耳を幾重にも覆う皮革は、ほとんどすべての音を遮っていて、まわりで何が起こっているのかなどまるで判らなかった。
 ただ私の脳裏に明確に浮かび上がってくるのはこの苔むした部屋にいくつもぶら下っていたあの物体の形。
 それは私の意識一杯に膨れ上がり私を恐怖に震えさせる。
「…っぐ!?…アグゥ!!…………」
 いきなり口の上に新たな圧力が加えられ口の中に押し込まれていたものがさらに深く押し込まれてくる。
「………ッ……………グ………………………!…………ッ………!!」
 こうやって激しく喉を鳴らすことも、もう苦しい……なんて。
 口の部分を覆う紐でも掛けられているのだろうか。
 そして別の力が加えられる。
 それははじめ顎の下を通りきつく引き上げられ次に頭頂部を押さえてとまった。
 わずかながら動かせた顎はぴたりと詰物を銜えさせられ、ぴくりとも動かせなくなった。
 最後に施されたのは両眼のくぼみの上を通るストラップだったろうか。
 眼の上に貼り付けられた厚みのある粘着物が押し潰されて変形し毛筋ほどの隙間さえも埋められるのが判った。
 とりあえずその拘束は蜂女たちの望む「強さ」に達したらしく私の体はうつぶせに放り出された。
 いまになって私は思ったより楽に鼻孔からの呼吸が出来ることに気が付いた。どうやら鼻孔にあたる部分には小さな穴があけられているらしい。
 そしてそれはこの狭窄衣の唯一の開口部であり、唯一私の身体が外気に触れられる部分でもあった。

lh08.jpg

 こうして唯一、残された嗅覚も刺すような真新しい革の匂いしか臭ぐことしか出来なかった。
 そしてこの拘束はまだ終わりではなかったのだ。
 自分ではわずかしか曲げられなかった膝を深く折り曲げられて座らされた。
 足首と太腿の付け根に強い力が加えられ踵が太腿の後ろに押しつけられる。
 さらに別の力が背中に物凄い勢いで加えられ、私は息を詰まらせながら二つに折り畳まれた。胸は太腿に押しつけられ、 身をよじることも出来ない。
 きつい鞘に収められたようなありさまの両腕も固定された。
 何度も転がされたり締め付けられたりして、気が付くと頭も顎が膝につくほど深く曲げたままの状態で固定されていた。
 ぼんやりと、ただぼんやりと、何か更に大きな物が私を包みこみ、締め付けてくるような気がした。
…ああ…
もう、
どこも、動かせない…。
何も、見えない…。
何も、聞こえない…。
何も、言えない…。私はもうただ生きているだけの肉の塊だ……。
 そして身体全体に掛けられたハーネスをさらに絞り上げるような感覚とともにふわりと持ち上げられるような感じがした。
吊り上げられている?
 さっき見た女性と同じ状況におかれているのだろうとは、何となく分かった。
 縛られ詰めこまれ、歪められ、また詰めこまれ、およそ人の姿を奪われて……
吊られた…。
 私の地獄が始まった……。


big3.jpg  息さえも満足につけない私を、最初に苛んだのは腕の痺れだった。
 少し指先を動かそうとしただけで襲ってくるその痛みは、まるで千本もの針を埋めたハンマーで殴り付けられるようだった。
 足も同じように痺れだし私を苦しめたが、やがて四肢の感覚は失われその苦しみからは開放された。
 そしてその次にやって来たのはどうしようも無いだるさだった。
この苦しみが解って貰えるのだろうか?
 首が重くても頭をめぐらせない苦しさ。腕が重くても肩を動かせない苦しさが?
 私は逃れようの無い苦痛から、それでも逃れようともがき続けた。
 そんな努力を嘲笑いながら、どうしようも無いだるさは私の身体を蝕んでいった。
 口の中に押し込まれた革製のペニスギャグは私の唾液で膨れ、苦い液を沁みださせながら私の舌を下顎にむかって押し潰している。
 苦しい。
 暑い。
 たぶん全身からはおびただしい汗が流れているのだろう。
 ただそれは、私の肌の上を流れる前に、私を埋め込んだ革の入れ物に染み込み、まるでそれらと溶け合ったかのようになって私の身体と心を更に深い絶望に沈める。
 息苦しさから逃げようと、だるさから遁れようと、痛みから遁れようと、もがこうとしても全て無駄…。
 内在する痛みと苦しみに悶え続けるしかない…。ただ考え、ただ生きているだけの肉の塊。
 ゆらゆらと揺れる肉塊。
 もはや私はそれ以外のなにものでもない。
 緩やかに持続する痛みと苦しみは私の感覚を狂わせたのか、それとも肉体を変質させてしまったのだろうか、私の身体は自分でも信じられない反応を示しはじめていた…。
 私のあさましい肉のからだは、私を取り込んだ革の装具が与えてくる容赦の無い圧力の下で、苦痛だけではない感覚を感じ始めているのだ…。それとも『女ノ石』の本当の力がこの状況下で発動し始めたのだろうか。
 私の自由を奪い、猛烈な力で締めつけてくる革の圧力。
 私の三つの花芯がそれに逆らうようにしこり立ち、苦痛から遁れようともがく私のからだに微妙な感覚を送り込んでくる。
 私は最初その感覚から遁れようとした。しかしそれは今の私には叶わない事だった……。
 苦痛を取るか快楽を取るかなんて、今の私に選べるはずもなかった。いや選ぶまでもなかった。
 その感覚から遁れるためには身を固くしていなければならず、そうしていると耐えがたい苦痛が襲ってくる。
 それをやわらげようと僅かでも身体をうごめかすと、三つの花芯が刺激され私のからだを溺れさせる。そして秘められたる蜜壺の疼き。その感覚に溺れた私のからだはさらなる刺激を求めて淫らにうごめく……。
 股間にあたる部分の感触が異様に重いのは、この中に封じられたことによる汗のためばかりではないだろう。手の自由が無いことが最初とは別の意味でうとわしい。

koippp.jpg

 …このままじゃ…駄…目…
 頭ではそれを判っていても、からだは言う事をきいてくれない……。
 ここまで存在を否定されてなお、私の体躯は快楽を貪ろうとしている……。
苦痛から遁れるために……いいえ、もう快楽を貪るためにだけ……動くことの出来ない私のからだは、このおぞましい装具のなかで蠢きつづける。
 まるでどろどろに融けて他のものに変わっていくように……。
 動けない…。
 だから蠢き続ける…。
 僅かな快楽を求めて、動けない身体を熔かすようによじり続ける。
 堕ちていく……。
私のなかでわずかに醒めた部分がそれを感じている。
ただ、そのことすらも私に悦楽を与えるものに成り果てていた。
 白い……。
真っ白いものが私の意識を覆い尽くしていった……。
どれほどの間、正気を保っていたのか、どれほどの間、気を失っていたのかはもうよく判らない。
ただ恐ろしく長い時間が私の上を通り過ぎていったのであろうことは何となく判る……。
 私は待っている。
この蛹の中で、一度どろどろに融けて新しい身体に生まれ変わった私を、私の支配者がこの蛹のからを破って取り出してくださるのを。
 そしてまた素晴らしい悦楽を与えてくださるのを……。
 そのために私は良い奴隷になっていく自分を想像し、『女ノ石』が私を完全に変身させるのを待ち、、、
私の意識はまた真っ白になっていった……。








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(2011/04/23(土) 09:37)

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