迎春特別企画 ウィンター・ホラー
ウルトラマンコナイトラン
アタシはウルトラマンの格好をして夜の路地裏を走っていた。 マスクの裏側にある覗き孔から見える視野は狭いし、空気抜き程度のスリットしかない口元ではとても息がしにくい。 アタシは、なぜ自分が走っているのかも、なぜウルトラマンなのかも判らなかった。第一、記憶が自体があやふやなんだ。 ・・走るって、何かを追いかけてる? いや胸苦しいようなこの感じは、、反対、、そう追いかけられているんだ。それにさっきから誰かに見られているような気がする。 路地は直ぐに途切れて、ビル街の表通りに出てしまう。街灯が明るい、それにどの建物にも照明が入っている。 だのに人がいない。アタシはその様子を見て、子供のころ知った「セントエルモの火」だとか、街ごと人々が蒸発した話を急に思い出して怖くなった。 何もかも嘘で塗り固められている癖に、奇妙な現実感に溢れている世界。走り詰めでいた事も手伝って気分が悪くなった。 嘔吐しそうになったけど我慢した。 アタシは顔にピッタリ張り付いたウルトラマンのマスクを被っているから、そんな事になったら自分のゲロで窒息してしまう。
えっ、そうなんだ!! 馬鹿らしい事に、アタシはこのスーツ自体を脱げばいいんだという事に、今更ながらに気付いた。 どうしてこんな簡単な事に気付かなかったんだろうと思うと、今度はそれがおかしくて笑い出しそうになった。 でも心の何処かでは今笑い出すと、それが止められなくなる自分が判っていたから、アタシはそれも我慢した。 我慢して良かったと思う。 なぜってアタシが着てるウルトラマンスーツには、チャックが何処にもないことをゴムのキュニュキュニュガボガボっていう音を散々聞きた挙げ句に発見したからだ。 脱げない。・・絶対、脱げない。どこにも逃げ場のない汗がスーツの中にびっしょり。アタシに張り付いたゴムの肌と格闘し続ける内にそれは確信になった。 もし笑いながら、この事実を発見したら、アタシは間違いなく狂い出していただろう。 それに恥ずかしいけれど、アタシは自分の身体を覆っているスーツを弄っている内に感じ始めていたのだ。 どうやらアタシは丸裸でこのスーツを着ているらしい。 それにこのスーツは着ぐるみとして少し寸が足りないらしく、背伸びをしたり屈んだりすると股のゴムが直接あそこに食い込んでくる、、。 それに乳首だってゴム地に擦れると、、。 「でもアタシはなんでウルトラマンなんだろう。」 今度はそう思った。そう言えばアタシは自分の全身を鏡で見たわけじゃない。自分の手とか腕とか脚とかの銀色のゴムを見てそう思っているだけの話だ。 幸い近くには、自分の全身が映るようなショッピングウィンドウが山ほどあった。 アタシはその一つに近づいて行った。 「行っちゃ、駄目だよ。」 ふいにアタシの背後から声がかかった。振り返ると、そこにデザイナーズジーンズを上手くはきこなした女の子が、ジャンパーのポケットに両手を突っ込んで立っていた。刈り上げの癖に前髪が長くてそれが妙に似合っている顔の小さな子だった。 「あんた、誰?」 我ながら不機嫌な声だった。 「アタシは、あんただよ。つまりウルトラマンの中身。」 「あんた、アタシをからかってるの?」 同性だったから良かったんだ。 アタシに声をかけてきたのが男性だったら、アタシはこんな格好を見られて恥ずかしくて死にそうになっていただろう。 少女に対する不機嫌さはその感情の反映だと思う。 「からかってなんかいないさ。アタシはあんただから、、。判る?それにもう、こうやって中身が判っているんだから、鏡なんかで確かめる必要ないんだよ。そんな弱気だと又、あいつが追いかけてくるよ。」 「馬鹿、言ってんじゃねーよ!!」 アタシは少女を無視して目星をつけておいたショーウィンドに向かってダッシュした。
・・・・見なけりゃよかった、、、こんなウルトラマンなんて約束違反だよ。 昔、男の子達が、変な節をつけて「ウルトラマンの子どもはウルトラマンコ」って低能な歌を歌ってたけど、まるでその世界だった。 アタシはウルトラマンコになっていたんだ。 そう気付くとアタシの身体の全身からは、ゴムと栗の花の匂いが入り交じったような体臭が常に立ち昇っているのが判った。 そして便所の落書きみたいなアタシの姿が映ったガラス窓に、もう一つの大きな影法師がさっと横切るのが見えたんだ。 アタシが振り向いた時に、三階建てぐらいの背の高さのある影法師が、ビルの曲がり角に飛び込んでいく姿を一瞬だけ見る事が出来た。 薄明かりの中だったので、大男がどんな服装をしていたのかは、はっきりと読みとれなかった。 素肌に渦巻き模様のタイツを着ていたように見えたが、それも定かではない。 でも肉体的な特徴ははっきりと覚えている。 奇妙にひょろ長いその男の頭は尖っていて、そのてっぺんは肉の棒みたいにブランブランと揺れていた。 おまけに男の爪先は、それが靴なのか、それとも本来の肉体なのかは判らないが、尖ってゼンマイのように丸まっていた。 その影法師がゆらりと、それでいて瞬くような早さでアタシを振り向いたのだ。 影法師の顔の外に、こぼれ落ちた大きな一つの眼球がグルリと揺れた。 アタシはその醜い顔を見たショックよりも、何か思い出してはいけないものが自分の中でせり上がって来るのを感じて気絶してしまった。
目が覚めた。アタシはさっきアタシと名乗った少女に介抱されていた。 道路と歩道を隔てる白いパイプのフェンスにもたれるようにして、少女は脚を投げ出し座っている。アタシはその少女のお腹の上に頭を預けていた。 それだけの姿がさっきアタシが覗き込んだウィンドウに映し出されている。 まだ夜のままだ。だとするとアタシが気絶していたのは、ほんの短い時間だったのだろう。 少女はアタシの頭のてっぺんに鶏冠みたいに生えている肉のビラビラを避けながら、ゴムのツルツルの額を撫でてくれている。 少女の優しさが胸に染みてアタシは泣き出してしまった。 「なんなのアタシって、、。」 「だから言ったろう、アタシがあんたなんだって、ホラごらん。」 少女はアタシの目の前にしなやかな彼女の手をかざした。 「これがあんたの手だよ。」 アタシはアタシのゴムで包まれた手で少女の手を包み、口元に引っ張っていった。 アタシは無性にその手が舐めたくなったのだ。 少女はアタシのその欲望を感知したのか一瞬だけ抵抗をしめした。 ・・・ほらご覧、、自分のやる事を嫌がるなんて、やっぱりアンタはアタシじゃないんだ・・・ そんな気持ちが生まれかけたけど、すぐにそれは消えた。 ・・・誰でもこんなゴムの手でいきなり触られたら吃驚するよ、アタシだってきっと吃驚する・・・ アタシは、アタシのマスクだか本当の顔だか判らないダッチワイフみたいな唇に、少女の手を当てた。 やっぱりマスクはマスクで少女の手の感触は伝わってはこない。 又、涙が出た。 アタシはアタシにやさしくしてくれる人の手にキスさえ出来ないんだ。 「そんなに泣いてばかりいると、アタシは消えちゃうよ。アタシが泣き虫が嫌いだって事、忘れたの?」 そういえばアタシには小さい頃、弱虫の同級生をいつも虐めていた記憶があるような気がした。 えーっとあの子の名前は、、、。 記憶をまさぐっている内に、少女が消えていた。 結局、アタシは一人きり、、、誰かの悪戯で膨らませたままゴミ捨て場に捨てられたダッチワイフみたいな格好で、両足をだらしなく投げ出して道にへたり込んでいた。 ビュー、ボタリと何かが夜空から落ちてきた。 それはアタシの頭の天辺に落ちて首を伝い胸の膨らみに流れ出し始めた。重い粘ついた液体みたいなもの。 手ですくい上げて、白く濁ったそれを見る。 思い出した、これはあいつの精液だ。「弱気になるとアイツが追いかけてくる。」消えた少女が残した言葉を思い出す。 これ以上、くわえさせられたり、突っ込まれるのは御免だった。 アタシは直ぐに立ち上がって走り出した。 「なんで、どうして、、、ウルトラマンなんだよ、、、。」
僕はウルトラマンの格好をして夜の路地裏を走っていた。 ウルトラマンのマスクの裏側は、口紅やファンデーションの匂いで充満していた。 僕の前は、女性がこれを被っていたのだろうか、、判らない事だらけだ。 なぜ走っているのか、なぜウルトラマンなのか、、。第一、記憶自体があやふやなんだ。 走るって、僕は誰かを追いかけてるのか? いやこの胸苦しいような感じは、、追いかけられているんだ。 そう言えば、さっきから誰かに見つめられているような気がする。 路地は直ぐに途切れて表通りに出てしまった。街灯が明るい、それにどの建物にも照明が入っている。 だのに人がいない。僕はその様子を見て「セントエルモの火」だとか街ごと人々が蒸発した話を思い出して怖くなった。 何もかも嘘で固められている癖に、奇妙に現実感に溢れている世界。・・気分が悪くなった、あげそうになったけど我慢した。 僕は顔にピッタリ張り付いたウルトラマンのマスクを被っているから、自分のゲロで窒息してしまう。 そんな思いに捕らわれながら、僕はふとスーツを脱げば済む事なんだと今更ながらに気付いた。 どうしてこんな簡単な事に気付かなかったんだろうと思うと、それがおかしくて笑い出しそうになった。 でも心の何処かでは、今笑い出すとそれを止められなくなる事が目に見えていたので我慢した。 我慢して良かったと思う。僕が来てるウルトラマンスーツにはチャックが、何処にもないことを、散々、ゴムのゴボゴボという音を聞いた挙げ句に、発見したからだ。 もし笑いながら、この事実を発見したら僕は間違いなくどうにかなっていただろう。 それに恥ずかしいが僕のペニスは勃起し始めていたのだ。どうやら僕は丸裸でこのスーツを着ているらしい。 それにこのスーツは着ぐるみとして少し寸が足りないらしく、背伸びをしたり屈んだりすると股のゴムが直接、睾丸の付け根や尻の穴のまわりに食い込んでくる、、。
「なんでウルトラマンなんだろう。」 ふと、僕は思った。そう言えば僕は自分の全身を鏡で見た訳じゃない。 自分の手とか腕とか脚とかの銀色のゴムを見てそう思っているだけだった。 近くには全身が映るようなショッピングウィンドウが山ほどあった。 僕はその一つに近づいて行った。 「行っちゃ、駄目だよ。」 ふいに僕の背後から声がかかった。振り返るとそこにデザイナーズジーンズを上手くはきこなした女の子が、ジャンパーのポケットに両手を突っ込んで立っていた。 刈り上げの癖に前髪が長くてそれが妙に似合っている顔の小さな子だった。 「あんた、誰よ。」 「アタシはあんただよ。つまりウルトラマンの中身。」 「えっ、、だって僕は男だぜ。」 「アンタ、本当に自分の事、そう思ってるの?」 僕は、なんだか急に不安になって来た。 今のこの場面、何処かで体験した事がある。 繰り返し同じ事をしてる、、デジャブなんかじゃなくてもっと強烈な感じ、同じ失敗を必ず繰り返すという焦りにも似た感情。 僕は股間に手を当てて、勃起している筈のペニスの感触を確かめようとした。
そこには何もなかった。 そんな僕の仕草を見て少女は哀しそうに笑っていた。 僕は又、走らなければならない。 夜の街を、ウルトラマンとして。
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Doll Complex 005.
001 Lingerie 黒い下着を身にまとい自慰。002 one‐piece ベットの上で絡み合う二人。白く柔らかい肌を精子で汚す。003 Doctor 女医が男を弄ぶ。直腸に指を刺して前立腺の刺激。004 Body conscious 鉄柱に拘束された女体の上を男達の手が這う。005 Bondage 手と鞭で男を苛める。006 China 二人の男の愛撫に体を仰け反らせる。 Doll Complex EX. 001 白衣の天使達のレズ。激しい貝合わせで絶頂。002 生徒の制服を脱がしチ○ポを弄る女教師たち。003 拘束された二人のメイド。男達に体を弄られ苦しげに呻く。004 下着姿で自慰。相手に痴態を見せ付けることで高まりあう二人。005 変態M男とじゃれる女。締めは男の上に跨り放尿。006 男女四人の乱交。チ○ポを突き刺され悶絶。
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